秋の好きな記憶たち

  • レアですよ。
    あ、そういえば、この時良かったよね。 そういう記憶たちを詰め込みます。気ままにね。

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運動会の朝の告白。

昨日は運動会だった。

ずっと毎日遅くまで仕事をしていたし

昼間もたくさん運動会練習をやっていたので

疲れていたせいだと思う

前日からひどい頭痛がした。

 

クラスでも1番やんちゃなKくんが突然近づいてきて

「先生,今日元気ないの?」と聞いたのでびっくりした。

彼は学校でもちょっとした有名人だからだ。

1年生から勝手気ままに暴れまくり,

友達にけがをさせ,

注意する先生に暴言を吐いて蹴り,

授業中に立ち歩き,

要注意だといわれていた子だ。

 

そのKくんがわたしの元気のなさに気づいて配するなんて意外だった。

「元気あるんだけどね,なんかちょっと頭が痛いの。だから薬のんだんだよ。」と言ったら,

彼はそのあとずっとずっとわたしの頭痛を気にしてくれた。

すごくびっくりした。

 

「先生,治った?」

「少し治ったよ。」

「じゃあちょっと痛い?」

「ちょっとだけね。でも治るよ。」

「ふうん。」

夕方に座席取りがあって,彼はお父さんと一緒にグラウンドに来ていた。

わたしを見つけるなり走ってきて,また聞いた。

「先生,頭痛治った?」

「え? ああ!治ったよ。薬がきいたんだわ。心配しなくてもいいよ。」

「ふうん。明日くる?」

「来るよ。治ったからね。」

「ふうん。・・・・・・・スイカあげるか?」

「スイカ?」

「明日ね,お母さんがスイカ入れてあげるって言ったから。」

「いいね!でも先生たちは職員室で食べるし,先生にスイカをあげにきたら,Kくんが食べる時間がなくなるから,運動会の日は無理だと思うよ。遠足の日に,スイカ入ってたらちょうだい。」

「うん。わかった。」

 

運動会当日。 彼は,朝わたしを見かけるなり走ってきて,また聞いた。

「先生頭痛治った?」

「治ったよ。」

「薬飲んだから?」

「そうかもしれないね。今日は元気だよ。」

「ふうん。」

「さぁ,お外に行こう。」

「うん・・・・・先生,あのさぁ。」

「なあに?」

「ぼくね,先生心配だったさ。」

「うんうん。ごめんごめん。Kが一番心配してくれたよ。何回も聞いてくれたもんね。」

「なんでかっていうとー」

「うん。」

「先生が休むかもしれないって思ったしさー」

「うん。そっか。」

「先生が一番好きだからー」

「あら!嬉しいわ。」

「一緒に運動会やりたかったんだよ。」

「そっかそっか。先生も一緒にやりたかったから,治ってよかったよ。」

 

すると彼は突然わたしの腕を引っ張って「耳貸して。」と小声で言った。

 

みんなグラウンドに椅子を持って出て行っていたし

Kくんもわたしも早く行かないとならない時間だった。

でも,こんな表情をする彼を見たことはなかったので,彼がなにを言うのか聞いてみたかった。

「なに?」 わたしも小声で聞き返した。

彼は照れながら耳元で

「ぼくがいい子にしてたら,ずっと転勤しない?」と聞いた。

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コメント

ぽっぽさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

わたしもなんだかじ~んとして
なんて言ったらいいのかわからなくなりました。

「いい子でいてもいなくても,Kのことは好きだよ。」と言いました。

ほんわか,じ~んweep

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