秋の好きな記憶たち

  • レアですよ。
    あ、そういえば、この時良かったよね。 そういう記憶たちを詰め込みます。気ままにね。

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はぁ。

昨日、ある女の子(ずっと前の教え子)から連絡があった。

「なんか、高校、転校したらしいよ。心の病気らしい。」と、他の子からは聞いていたが、それ以外の情報はほとんどなかったので、ちょっとドキドキしながら会いにいった。

彼女は相変わらずお行儀がよくて、落ち着いた口調で話始めた。

リストカットをしてもう切る場所がなくなってしまったことと、自殺未遂を繰り返していて、何度も救急車で運ばれたことを教えてくれた。

「お父さんとお母さんがかわいそうだよね。」

そういってから、深くため息をついて

「でも、切らないと落ち着かないの。」と言った。

何時間も何時間も話を聞いた。

自分がカウンセラーに相談にのってもらったことのある人間で本当によかったと、心から思った。

アドバイスをするんじゃなくて、この子の辛さを少しでもわかりたい、と思った。

切っちゃいけないことなんて百も承知のはずだ。

切るななんていえない。

わたしはできるだけ正直に彼女に話した。抗鬱性不安障害だったということも話した。

「わたしはね、リストカットをしたこともないし、したいと思ったこともないの。自分なんて生きている意味なんてないって思ったことはたくさんあるけど、リストカットはないんだ。リストカットしているときって、痛さは感じるの?」

「痛いときと、痛くないときがあるんだよ。」

「ふうん。痛いときにやめたくはならないの?」

「うん。痛いのが気持ちいいの。」

「そっか。」

情けないほど、言葉が見つからなかったので、二人とも黙り込んだ。

「誰にもね、言いたくないことがあるの。」

「ん?」

「先生になら言えるかもしれないって思ったけど、今日はやっぱり言えない。」

「うん。」

「でもいつか先生ならいえるかもしれないって思うんだ。」

「うん。」

「メールアドレス、教えてもらってもいい?」

「うん。もちろん。」

「それで、いつか言えたら言うってことでいい?」

「うん。いいよ。」

「またさ、時々あってくれる?」

「うん。あってくれるよ。」

「忙しいときは断ってもいいからね。」

「うん。」

「先生、わたしのこと心配すると思うけど、自分のこと大事にしてね。」

「うん。わかった。」

最後はもうどっちが先生だかわからない状態だった。

家に帰って天井を見つめていたら早速メールがきて、「先生大好き。」と書いてあった。

「うん。」しか言ってないのにね。

さっきから携帯電話がきになってしかたがない。

今なにをして、何を考えているんだろう。

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