秋の好きな記憶たち

  • レアですよ。
    あ、そういえば、この時良かったよね。 そういう記憶たちを詰め込みます。気ままにね。

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こりゃ太るわ。

アメリカでは毎日のようにフードコートで遅い朝食をとった。

早い昼食とも言う。

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それにしても、7~8ドルくらいでこれだけのものが出てくるってすごい。

Img_3008

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真にあるのは、スパイシーな味付けの海老と、とてもやわらかいチキンと、べちょべちょであまり味のしない野菜炒め。

「なんだ。その3品だけで700円くらいなら、別に普通じゃない?」と思うかもしれないが、なにせ量が多い。

大きめのカレー皿に山盛りなんだもの。こりゃ太るわ。

ここにハーゲンダッツがあったので、半分くらい残した主食は夫にゆだね、秋はさっさとデザートを食べに行った。

キャラメルコーンという味のアイスを注文したら、ハリーポッターをちょっと太らせて人懐っこくしたような顔のお兄さんがこう言った。

「はい。あのぉにほんごえーとすこしあぁーーわかります。」

最初に「日本人ですか?」とかなんとか言ってくれればすぐに理解できただろうけれど、せっかくカタコトの英語で話しかけて身構えて返事を待っている秋に、秋の英語よりもカタコトで、区切りがまったくなくて、イントネーションがまるきりぐちゃぐちゃな日本語で話しかけられたもんだから、最初はなにが起きたのか全然理解できなかった。

「ん?」と聞き返すと「あぁすいませんごめんなさい。えとわたしにほんごわかりますすこし、えーとでもすこし。にほんへ、にほんに、にほんが、えーとむずかしい、あーすこしいました。わかりますかわからない。」

「ああ!!そうですか。上手ですね。日本語。」

「ああ、ありがとうございます。」

彼はやっと安心したようににっこりと微笑んだ。そして突然こう言った。

「あおもり。」

わたしはなにかの聞き間違えかと思って聞き返した。「え?なに?」

彼はさらにはっきりと、しかもさっきよりずっと上手なイントネーションで繰り返した。

「あおもり。」

「・・・・・・・・あおもり?えっと青森って青森のこと?」

「はい。あおもり。」

「住んでたの?」

「あん、えーとあおもり。」

そしてにっこりと笑いながらアイスクリームを手渡してくれた。

まったく意味不明な最後の言葉だったが、彼はとても満足していた様子だったのでつっこむのはやめた。

なんだったんだろう。

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